2006年/11月号
海といふ このひとことに 秘められた 叫びも知らず 揺れるかもめたち
「イジメって大変なことだから、みんなにされていることがイジメだと認めたくなかったです。
こんなこと、たいしたことじゃないんだって、必死で自分に言い聞かせてました。」

「子どもはみんな親のことが好きじゃないですか。だったら親を悲しませたくないじゃないですか。
我が子がイジメにあってるって知ると、親はショックでしょ?
だったら学校でナニもないよって言うしかないじゃないですか。」

「みんな恐いんだと思う。だから、いつもだれかを標的にするんだと思う。
だれかが標的になってる限り、自分は標的にならずにすむから。」

「どうして自分はここでムリして笑ってるんだろうと思ったら、スゴク悲しくなった。
ハジかれるのはイヤだけど、自分が自分でなくなる方がもっとイヤだ。」
2. 評論言語を超えて
 私たちの相談室で語られてきた、多くの言葉の一部です。
「いじめに耐えてタフになれ」と語ることができるでしょうか。
また、やむにやまれず「死ぬな!」と言ってしまうと、死も選択肢のひとつだとの前提に立ってしまいます。
かといって「逃げろ」では、子どもの自尊心を重ねて傷つけてしまうでしょう。


 「いじめ」はあいまいな言葉です。あいまいな言葉で表現される悲痛な事実を
「解決すべきこと」と社会が決めつけてしまえば、子どもは抜本的な解決、
すなわち自殺または他殺という行動を選択してしまうかもしれません。
「いじめ」という語句を使えば使うほど、問題は深刻化してしまうのです。
3. ストレス・コーピング
 これらのことから、ストレス・コーピングという視点の重要性がクローズアップされてきます。
あいまいな言葉で表現される悲痛な事実を、「いじめ」ではなく端的に「スクール・ストレス」と
表現するとします。また、あいまいな言葉で表現される悲痛な事実に対しては、「解決」ではなく
「対処(コーピング)」が求められるとします。
 すると、「いじめがあったか/なかったか」などの議論は消滅します。それにかわって
「どうすれば自分の安全と安心と精神的自由が保証されるか」という、生きることを大前提とした
ストレス・コーピングの話題が成立するでしょう。
4. ネムという選択肢
 学校で子どもが感じるストレスについての有効なコーピングとして、フリースクールや
通信制高校サポート校への通所があります。ステレオタイプに「いじめ解決」を叫ぶのではなく、
死とは無縁の、適切なストレス・コーピングを子どもに提示することがネムハイスクールの責任と考えます。
緊急アピール
代表の野村です。万感の思いを込めて緊急アピールを書きました。
「耐えろ」でもなく「死ぬな」でもなく「逃げろ」でもない
ひとことで言えば「選べ!!」です。
もし、身近にこのメッセージが必要な人がいたら、伝えてあげて下さい。
※今回のロングホームルームは次月号に改めて掲載します。

Copy lights NEM HIGH SCHOOL