臨時増刊号
1.
臨時です
今日は、「臨時の」増刊号です。「緊急の」ではないです。
何か事件があったとかじゃありませんからご安心を(笑)。
ゴールデンウィークで休みが多くてヒマをもてあました私(=野村)が、
ヒマつぶしに書いてるだけのこと、申し訳ないですけど、おつき合いください。
2.
家庭内暴力
「シアワセに見える家庭ってのは、みんな平凡に似たりよったりだ。けど、
フシアワセのカタマリみたいな家庭は、それぞれそれぞれにフシアワセのありかたが違うもんなんよ」
というイミの書き出しで始まる小説はナーンだ?
(笑)、クイズしたいんじゃなくて、私(=野村)の知る限りにおいて、
ご家庭それぞれにとりどりの大変さってあるもんですよね、と言いたかったのです。
連休中のヒマな一日、16年にわたる自分の仕事をふり返ってました。
なによりそうすることが一番、カネかからないし(笑)、16年をふり返るには、
ゆったりとした一日が必要だったからです。
で 。忘れられない光景があるんであります。
床にテーブルがひっくり返って、割れたお皿やお茶わんといっしょに、
おかずやごはんとかが散らかって。食器棚もコケていて、ガラスやコップが割れ割れに割れててね。
テレビは、元・テレビになっちゃって前面のガラスがフッ飛んだ箱になってるし、
カベにはケチャップやソースが飛び散ってたりする。
何度見たことだろう。これって、家庭内暴力の光景だよ。
多いのは男の子だけど、もちろん、女の子だってやる時は、やる。
真夜中に電話かかって来て、急いでその家にかけつけて、経験上見慣れてしまった光景に出会って、
「やめろ、太郎!キミは、この方法で自分の心を表現する必要なんかないんだ!」とか言って
その子を抱きかかえて 。
スポーツとおよそ縁のないように見えるだろう私(=野村)は、実は剣道3段柔道初段の気
合だけはあるんで、その子を抱きかかえたりするんよ。
16年。一度や二度、ひとりやふたりじゃなかった。
3.
で、やっぱり泣くんよ
ネムの卒業式に出たことある生徒さんなら知ってるけど、私(=野村)って、すぐ泣くじゃんか(笑)。
卒業式で泣くのはしかたないとしてさ、「やめろ、太郎!」とか言ってその子を抱きかかえながら、
(正確には柔道の寝ワザでもってその子を押さえつけてんだけど)、やっぱし、泣けてくるんよ、
ブチ泣くんよ。その子とその子の親御さんのことを、ハズさないでわかっているから。
あのね、人間がオギャーと産まれる時、陣痛で母は痛い、君たちはせまい産道を必死ではい出してて、
やっぱし痛い。誕生というのは、痛みをともなうものだ。
思春期は第二の誕生といわれる、大人への通過点。精神的な成長にともなう自我の誕生期だよ。
誕生だから安産もあれば難産もあるんであって、家庭内暴力は第二の誕生にともなう難産の代表格なんよね。
産みの苦しみを苦しんでいる子とその家族を思えば、そりゃ泣けてくる。
16年、よく泣いたもんだよ、決まって翌日は筋肉痛になってたけど(笑)。
4.
だけ、じゃなく
知家庭内暴力、だけ、じゃなく、とりどりのフシアワセを、折々にかいま見てきました。
折々にかいま見たとりどりのフシアワセは、しかし、やがてそのご家庭の過去となり、
遠い思い出となっていくプロセスにも立ち合った。例外なくそうなっていくわけだから、
家族の力ってすごいもんだと私(=野村)は思う。
家族の力っていうのは、待つ力だったり、信じる力だったり、ゆるし合う力だったり、
支え合う力だったり、つまりは、愛し合う力のことなんだろうけど、とりどりのフシアワセが
過去形となっていくプロセスって、やっぱしすごいもんよ、ホンマに。
ナーンも知らんオバハンとかオジサンとかが
「子どもを甘やかしすぎとんじゃ〜、もっと厳しくしつけんかい!!
犬だって甘やかせば主人をカムじゃろ〜が〜。じゃったら厳しくしつけんかい!!」とか言いよる。
オイオイ、家庭内暴力をはじめとした家族心理の緊張を
「けんせい権勢症候群(=ペットの犬が飼い主や近所の人を攻撃すること。獣医学の専門用語)」で
説明するんか?するとあれか、オバハンとかオジサンは実は獣医さんやったんか?
そしたら犬のことだけ見とけちゅーに。私(=野村)は人間の話をしよる。
世の中には、善悪ではなく本質を見なきゃいけんことがある。
因果ではなく状態をとらえなきゃいけんことがある。オバハンとかオジサンとかは
「親をなぐるなんて、トンデモなく悪いことだ、結果そうなった原因は、ケッキョク親の育て方だ」とか
断定しよる。私(=野村)だって、なぐっていいとは思わないしこわしていいとは言ってない。
けど、善悪をさばく正論と因果関係の推理だけでは、家庭内暴力をはじめとした思春期の
家族心理の緊張場面は消えんのよ。オバハンやオジサンのように「ひとごと・対岸の火事」という
立ち位置を私(=野村)は取れないから、泣きながら太郎を寝ワザで固めてた 。
5.
親御さんへ----ご相談ください
決めつけて、断定する。たとえば「花子が悪いのであって、もう、どうしようもない」とか
「太郎がヘンなんで、見捨てるしかない」とか。このような断定は、「悪者さがし」の結論です。
そう結論されると、次には、「花子がいなければよい、太郎がいなければよい」という排除の
論理がはたらくことでしょう。
でも、結論づけて排除しようとする前に、「どうしましょうか」と、ご相談くださいませんか?
親御さんの中には、この、相談するということがヘタクソ(スミマセン・・・)な方もおられて、
「どうしましょうか」と相談されることなく、
「どこか、花子をあずかってくれるところ、知りませんか?」と、いきなり情報集めされたりする。
断定して、結論づけて、排除する方針での情報収集には、私(=野村)はあまり役立ちません、悪しからず。
けど、善悪を別とした本質について、あるいは、因果関係(原因と結果)を推理せず、
ありのままの状態を見ることについて。こんな場面なら、親御さんとご一緒に考えさせていただくことは、
私(=野村)にもできそうです。
私(=野村)でよろしければ「決めつけた結果の伝達」ではなく「相談」で、ご一緒させて下さい。
6.
今日のおわりに
「相談しようにも、相談したことがバレたら子どもがまたあばれるから・・・」
「相談したって、どうせこの子はグジュグジュ悩んでしまうんだから・・・」
「相談しろっていわれても、親が悪いと批判されたことがあるし 」。
ですよね、相談に対する心理的抵抗といいます。
そんな時は、以下のいくつかからひとつを選ばれるとよいです。
(1) どっかのおがみ所に出かけて行って「因縁切りじゃ〜」みたいなおはらいをしてもらう。
(2) ネットで「全国版全寮制高校入寮案内」(←コレ、ないですけど)とか検索して、あずける場所を探してみる。
(3) 状況を見て見ぬふりしながら「問題そのものが存在しない」と思い込む。
(4) 親のつとめだと決心して、毎晩、子どもにボコボコなぐられる。
(5) 相談してみる。
今日の雑談は、以上です。
7.
今日のオマケ
ネムのかわいい子たちさん。
私(=野村)は今日、「お父さん、お母さん、どんなことでも野村に相談されて下さいネ」と
お願いをしました。私(=野村)は、相談されたからといって、いきなり君たちに
イエローカード出したり、しかりつけたりしません、安心なさい。
相談の目的は、君たちを拒否ったり否定することではありません。
相談を英語で言うとカウンセリング。カウンセリングの目的は、受容すること、つまり、
君たちを全力で受け止めることだ。心配はいらない。
「知られたくない」と秘め続けるパワーは、人間の心と体とをヘトヘトにしてしまいます。
思春期のテーマは、子ども一人で片付くことはマレなんで、善き大人が、それこそ寄ってたかって
知恵をしぼらなきゃ解決しない。今日は、家庭内暴力という劇的なテーマを書きました。
けど、だけ、じゃなく、ホンマにいろいろあるだろ?いろいろのひとつひとつは、
ひとりひとりにとってとりどりに大事なテーマだ。
でもね、あとからふり返ってみたら、それって「人間として成長していけるチャンスだった」って
ことになると思うよ。ネムのかわいい子たちさん。
私(=野村)は君たちのお父さん・お母さんからたくさん相談していただきます。
君たちも、私(=野村)と一緒になって、自己のテーマに取り組んでいって下さいね。
Copy lights NEM HIGH SCHOOL